契約書と利用規約の違いと共通点
世田谷区三宿にて、女性フリーランスさん&起業初心者さんをサポート支援しています行政書士 湯地麻紀子(ゆじ まきこ)です。
私は、起業したい人のための行政書士です。
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初心者向けに分かりやすく解説します
ビジネスを始める際に、必ず耳にする「契約書」と「利用規約」。
どちらも重要な文書ですが、その違いは何なのか、またどのような共通点があるのか、初心者の方には少し分かりにくいかもしれません。
今回は、契約書と利用規約の違いと共通点について、分かりやすく解説していきます!
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1.契約書とは?
契約書は、2人以上の当事者が、特定の条件に基づいて何かを約束する際に作成する文書です。
たとえば、サービスを提供する側と受ける側が、どんな内容のサービスをどんな条件で提供するかを明確にするために交わします。
契約書には、お互いの権利と義務が詳しく記載されており、署名や押印をもって正式に効力を持ちます。
もしトラブルが発生した場合、契約書が法的に効力を持つ証拠となり、裁判などで利用されることもあります。
例:
- フリーランスのデザイナーがクライアントと交わす業務委託契約書
- 不動産の売買契約書
- サービス提供契約書
2.利用規約とは?
利用規約は、サービス提供者が不特定多数の利用者に対して提示するルールです。サービスを利用する全ての人が従わなければならない条件を定めたものです。利用規約は、ウェブサイトやアプリなどで目にすることが多いでしょう。
利用者がサービスを利用する際、利用規約に同意することでサービスの利用が可能になります。利用規約は、契約書のように個別の相手と交わすものではなく、多くの場合、事前に定められている規約に利用者が「同意」する形で成立します。
例:
- オンラインショッピングサイトの利用規約
- スマートフォンアプリの利用規約
- SNSの利用規約
3.契約書と利用規約の違い
契約書と利用規約の大きな違いは「相手が特定されているかどうか」です。
- 契約書は、特定の相手と1対1の関係で作成されます。お互いの権利や義務を明確にし、両者が合意したことを文書にして法的効力を持たせます。署名や押印などで正式に締結され、当事者間でのみ有効です。
- 利用規約は、不特定多数の人に向けて、あらかじめ決められたルールを提示します。ウェブサイトやアプリなどを利用する全ての人が対象で、利用者は規約に「同意」することによってサービスの利用が認められます。
4. 契約書と利用規約の共通点
両者には共通点もあります。
- 法的効力がある
契約書も利用規約も、内容に合意または同意することで、法的な効力を持つ点が共通しています。どちらも、お互いの権利や義務を明確にし、トラブルが発生した際の証拠として使われます。 - 権利と義務の明記
契約書も利用規約も、提供されるサービスや商品に対して、誰が何をするのか、どんな条件下でサービスを提供するのか、ということをはっきり書いてあります。これにより、どちらも契約に関わるトラブルを防ぐ役割を果たします。
5.どちらを使うべき?
ビジネスの種類や形態によって、契約書を使うべきか、利用規約を使うべきかが変わってきます。
- 契約書が必要な場合
相手が特定されている場合や、具体的な条件を個別に交渉したり取り決める場合に使用します。たとえば、フリーランスの案件や、不動産売買などです。 - 利用規約が必要な場合
ウェブサービスやオンラインショップなど、不特定多数のユーザーに対して同じ条件でサービスを提供する場合に使用します。利用者全員に一律で適用されるルールを事前に定めておきます。
まとめ
契約書と利用規約の違いと共通点を簡単にまとめると、契約書は特定の相手との個別の約束、利用規約は不特定多数に対して提示されるルールということです。
どちらも、ビジネスを安全かつスムーズに進めるための重要な文書であり、法的にも重要な役割を果たします。
ビジネスの形態によって使い分けることが大切です。
どちらを使えばいいのか迷ったり、適切な内容で作成したい場合は、ぜひ当事務所までご相談ください。
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