“友達価格”がトラブルのもとに?やさしく線を引く起業家の心得

世田谷区三宿にて、女性起業家をサポート支援しています行政書士 ゆじ まきこです。

私は、起業する人のための行政書士です。

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1.はじめに

やさしく線を引く起業家の心得

「お友達価格でお願いできないかな?」

ビジネスを始めてしばらくすると、こんな風に声をかけられることがあります。


起業したての頃は、「頼られてうれしい」「少しでも経験を積みたい」という気持ちから引き受けてしまう方も多いのではないでしょうか。
でも、そんな“好意のやりとり”が、思わぬトラブルやモヤモヤの種になることもあるのです。

今回は、よくある“友達価格”のトラブル例と、関係性を守りながらも無理なくビジネスを続けるための「やさしい線引きの心得」をお伝えします。

2.「友達価格」がトラブルになる瞬間

※以下、想定されるトラブルのケースとしてご紹介します。

ケース①:値段を下げたのに、クレームを受けた

「友達だし…」とかなり安くサービスを提供。
ところが、満足度が思ったより低くクレームを受けてしまう結果に。

むしろ距離が気まずくなってしまった、というケースです。

ケース②:「それくらいやってくれると思ってた」と言われた

親しい間柄だからと、気軽に安くサービスを提供することに。
しかし、お相手の友達は、友達だからこそ言わなくても要望のすべて満たしてくれると思っていたケースです。
引き受けた側は、特別に安い価格だから、そこまでのサービスを想定していませんでした。

ケース③:無料でやってあげたけど、結果に文句を言われた

「ちょっと聞きたいだけなんだけど…」
というお願いがあり、無料で相談に対応したのに、
満足のいく回答でなかったために文句を言われてしまった。
さらに、“友達なのに断れない”というプレッシャーで疲れてしまうケースです。

というように、こんな経験はありませんか?


“友達だから”という理由で対応したものの、感謝されるどころかトラブルになる。

これは、ビジネスとプライベートの境界線が曖昧になっているときによく起こることです。

3.なぜ“友達価格”はこじれやすいのか?

そもそも、なぜ”友達価格”はこじれやすいのでしょうか?

私は、その理由としてお互いの心理的な距離の近さが挙げられると考えています。

「私たちの仲だから、言わなくてもわかるよね」
「友達なんだし、正規の料金を請求しづらい。特別な料金を提案すべきよね?」

という気持ちになりがちです。

また、相手に悪気がないケースも多く、こちらの「やさしさ」がかえって誤解を生むこともあります。

たとえば──

「お金を払ってないから遠慮なく言える」
「友達なんだから、融通きかせてくれるよね」

そんなふうに、こちらが“ビジネス”として行っていることが、意図せず“好意”の延長として扱われてしまうのです。

4.線を引くことは、冷たいことじゃない

でも、ここで大切なのは「線を引くこと=関係を断つこと」ではない、ということ。
むしろ、はじめにやさしく線を引いておくことで、後からの誤解やトラブルを防ぐことができます。

たとえばこんなふうに伝えてみましょう。

  • 「今はこの価格でやらせていただいています」
  • 「ビジネスとして責任を持ってやるために、通常の価格でお願いしています」
  • 「無料ではなく、〇〇円からお受けしています」

こういった言葉は、相手を拒絶するものではなく、“ちゃんとお仕事として向き合う姿勢”を伝えることでもあります。


5. 起業初期の「心得」として持っておきたいこと

起業初期は「実績をつくりたい」「経験を積みたい」という思いから、ついなんでも引き受けがちになります。
でも、そのときこそ「やさしい線引き」を意識しておくことが、長くビジネスを続ける上での大切な“心得”になります。

  • 可能であれば、簡単でもいいので契約書や同意文書を用意しておく
  • まずは自分の中で「どこまで引き受けるか」のルールを決めておく
  • 無料や割引にする場合は、「期間」や「条件」を明確にしておく

と、この3つを、起業初期の「心得」として持っておいてほしいです。

6.境界線があることで守れるもの

線を引くのは、相手を遠ざけるためではありません。
むしろ、お互いの信頼を守るためのものです。

「友達だからこそ、ちゃんとやりたい」
「関係を大切にしたいからこそ、明確にしておきたい」

そういう姿勢は、結果的に“信頼できる起業家”としての印象にもつながります。

7.まとめ

「やさしさ」と「心得」のバランスを持とう

やさしさと信頼の上に、きちんとした「境界線」があることが、長くお仕事を続ける上での安心材料になります。
“友達価格”に悩んだときこそ、自分なりの「起業家の心得」を振り返るタイミングかもしれません。

これからも、関係性を大切にしながら、無理なく誠実なビジネスを育てていきましょう。

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